【裏側】確定申告とは、社畜でデスマである。
代表のワダ ヒトシがライターとして書いた記事↓
確定申告の内容を少しでも身近に感じられればと思い発信。
確定申告の中身を伝えるネット記事は多くあれど、そんな渦中の会計事務所がどのようになっているのか・・・
書いてある記事ってないねー。
そこで、今回書いてみようかと。
結論だけいえば、社畜でデスマな状態^^
1. 会計事務所業界の実態
2. 会計事務所のコンプライアンス
3. 会計事務所で働くということ
4. 税理士にならないとどうなるのか
5. 税理士になったら独立するのか
6. 確定申告時期はお祭り騒ぎ
7. 確定申告あるある話
8. 【IT業界必見】確定申告業務をマーケットとしてとらえると
会計事務所の実態
平均年齢が64歳という士業・税理士が頂点に君臨する会計業界。
平均的な税理士=60代がiPadなんて使いこなせるハズがない。
その会合は50代でもコキ使われる。
30代なんて新入社員扱い。
そんな業界。
私はこの業界が嫌いだ。
中小企業のインフラとして、テクノロジー進化を存分に受けて効率化すべき業界なのにアナログだし。
経営コンサルタントを目指して税理士を目指してしまった私としては、え―――――――?!の連続。
銀行対応は強い。これは本当に強い。信用が違う。
節税提案も出来る。無茶な案件にも知恵を絞る。
税務調査対応は慎重に実施する。
金融機関、行政と関係する高尚な仕事だ。
が、経営者に寄り添う税理士の少ないこと。
銀行の味方か?
税務署の味方か?
やる気あんのか?
経営者の味方はどこにいるんだ?
と、思った人は業界人では私だけじゃないハズだ。
古き良きバイタリティー溢れる税理士って少ない。
自論だけど、自分より早く死にそうな税理士は辞めたほうがイイと思う。
経営に寄り添おうとしたら、やっぱ一緒に頑張る同世代ぐらいがイイ。
大先生の威厳が欲しければ、そちらへ。
会計事務所のコンプライアンス
法令遵守は厳重に守られている。
クライアントに言った、言わないの水掛け論が税務調査で首を絞める。
色々な証拠書類は事務所で保管され、いざという時にクライアントに見せる。
税金の計算だって、社内で何回も確認されるため精度が高い申告になる。
だけど、現金残高って経理部長が伝えてきた数字を信じてたりするから・・・
経理部長が変わった途端に残高が違う!
つまり、脱税発覚。
というケースも見たことがある。
限られた時間で全てに辻褄が合うような努力を全力でしていることは事実。
会計事務所で働くということ
会計事務所の売上は、30%が家賃・30%が人件費・30%が所長・10%が利益といわれている。
30%が所長?!と、思うかもしれないが、税金の申告が間違ってないぜ!という全責任を持つのが所長。
所長の個人資産は厚くしておかないと訴訟等に対応できない。
だから、これくらいは仕方ない。
全責任を持つことによって高所得なのだから、事務所員としては・・・ぐうの音も出ない。
仕事の内容は楽しくない。
というかアドレナリンをどこに出せるか?の問題。
残高が1円合わないことに対して燃える人もいえば。
丸投げされた大量の領収書に燃える人もいれば。
節税対策が効力を発揮されるのに燃える人もいれば。
最新の税制を完全理解して最新節税を考えることに燃える人もいれば。
経営相談に燃える人もいれば。
相続問題を丸く収めることに燃える人もいれば。
後継者のいない先をM&Aで救うことに燃える人もいる。
多岐にわたる仕事のどこにアドレナリンを出せるかが会計事務所で活き活きと働ける鍵だ。
でも、顧問料が安くなってるor顧客減ってるのに所長を頂点とするピラミッドは変わっていないとなると。
固定費変わらず売上減。
顧問料の下落には歯止めがかからないから、一昔前の売上を維持するには同じ仕事量じゃ無理。
つまり、仕事量は膨大となる。
だから、こだわってると時間が無くなってしまう。
結果、淡々と業務をこなすマシーンのようになってしまって、精神を病む人もいるのが現実。
心を入れる隙間なんて無いのに、誠心誠意を求められるからね。
こんな製造ラインみたいな業務内容は、AIが進化すれば根こそぎ取って代わられると思うわ。
(うちの経営計画の5年目標にこの救済が盛り込まれているのは、本当にどうにかしないといかんと感じているから)
税理士にならないとどうなるのか
社畜として生きていくか、ホワイト会計事務所を探すしか無い。
でもホワイト会計事務所って、顧客が少ないだけだったりして。
事務所自体の寿命が短いこともある。
平均年齢64歳だから、所長が辞めて跡継ぎがいない!!!って事務所もあるし。
この業界で資格を持っていないのは事務所との一蓮托生感が半端ない。
税理士になったら独立するのか
なんだかんだで独立する人の方が多いと思う。
独立願望が芽生えるメカニズムは後述するとして。
BIG4と呼ばれる外資系税理士法人だってその1つ1つが市場シェアの10%も占有していないワケで、十分付け入る隙がある。
後継者問題に悩む大先生のとこに転がりこめば一石二鳥だ。
今なら相続税法大改正で個人向けなら資産家にターゲットを絞った資産税特化型が流行りだし、生き残る1つの方法だろう。
法人向けは、銀行から紹介されるちょっと借金が返せなくなっている要改善先をどんどん取り込むか。スタートアップなベンチャー企業をサポートするか。M&Aのような再編関係を攻めるか。コンサル特化型でお客さんとガッツリ近距離で付き合うか。
企業数が減っているので今まで通りとはいかない。何か一芸が欲しいところ。
顧問料という毎月定額収入がある士業(というか資格業全般)は少ない。
そういう意味では、一定のお客さんを囲えば安定経営が出来るので一歩踏み出すか否かの問題なのかも。
確定申告時期はお祭り騒ぎ
こんな業界で確定申告だけはお祭り騒ぎだ。
通常業務にプラスしての申告業務。
無茶だ。
もとい、ムチャクチャだ。
クライアントの資料が揃わないと進めない作業なので、すべて「待ち」の業務。
では確定申告はいつまでか?
3/15である。
クライアントの意識としては3/15までに終わればイイので、ゆっくりしてる人もいる。
こっちはそんなクライアントを何十件と抱えてるから、同じ時期に資料が全部そろってもサバケナイ。
順々に終わらしていくことになるが、問題なお客さんが必ずいる。
スケジュール通りは、進まない。
そして、締め切りがある仕事なので、最終最後は地雷原を横切るような覚悟が必要になる。
資料が揃ってないけど「えいやー!」と申告してしまう。
で、税務調査が来たら「ですよねー」となる。
クライアントに伝えると「ですよねー」と、ならない。
これが問題。
問題のあるクライアントに限ってクレームが発生する。
いっそ契約切ってくれ・・・。と思うのは担当者であり、所長としては収入源をミスミス失うワケにはいかない。
会計事務所の面倒なところは、だいたい営業も所長なので、新規クライアントを所長が取る気持ちが無い限り・・・問題のあるクライアントでも金を払ってくれれば囲いたい。
経営者目線ならそりゃそうなのだ。
担当者たちは営業している時間も無い。自分で顧客を選べない。新規でクライアント取って来たから問題のあるクライアント1件解約しましょう!と言えたらどんだけ楽か。
だから独立するという選択肢も芽生える。
確定申告あるある話
確定申告は所得税の申告なので、問題になるのはプライベート費用なのか仕事の費用なのか?
作業服という領収書だけど、ZARAとか。
高い作業服ですねー
カメラ購入という領収書だけど、デジカメ使ってる雰囲気皆無とか。
携帯のカメラで撮ってるの見ましたよー
出張という領収書だけど、ディズニーランドとか。
その出張は何目的ですかー
会議という領収書だけど、休日の回転寿司とか。
家族やろー
診療用自転車という領収書だけど、思いっきり高級クロスバイクとか。
そんなお医者さん見てみたいわー
出張時事務所お土産という領収書だけど、王将の餃子とか。
せめて静岡餃子とかご当地ものにしてー
飲食費という領収書だけど、検索してみたら風俗店とか。
毎月は辞めてー
疑い始めると終わらない。そんな時間もないのに。
私達も100の疑問があったら100聞ければイイんですが、明らかにオカシイものとか金額の大きいものしか聞かなかったりするので「あわよくば」の精神でクライアントも混ぜてくる混ぜてくる。
もちろん経理指導はして改善するんだけど、担当者が変わる度にリセットされるという周到さ。
税務調査でもツッコミどころが多すぎて10の宝があってもせいぜい4しか見つけれない。
その指摘事項も「ちゃんと指導して!!!」と言われたりして。
金持ちがもっと金持ちになるように俺たちは働いてると思うと、虚しくならない? 先輩/業界歴10年以上
こんな感じで終わらない確定申告業務。
てか終わるワケねぇ!
この時期に一点集中するのがそもそもの悪夢の始まり。
全国の会計事務所職員はここからどんどん疲弊していきます。
飲み会なんかに誘わないでくださいネ。
ほら、社畜でデスマでしょー\(^o^)/
確定申告業務をマーケットとしてとらえると
Softbankのペッパーくんのビジネス用モデルが出たんで、領主書見て仕訳してくれないかな本当に。
クラウドで仕訳データの共有とか!
2/22にロボアプリ登場らしいし。
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最後になりましたが当社でもfreeeでの確定申告受付中です\(^o^)/笑